至誠

辞書を引くと、「至誠」とは「きわめて誠実なこと」とある。大阪市福島区に聖天さんの愛称で親しまれている如意山了徳院がある。ここの東屋に「至誠」の文字が掲げられていて、長らくなんと読むの分からずそのままにしていたが、先日久しぶりに訪れた際に住職に尋ねたところ親切に教えてくれた。崩し字を読めるようにならなければ……。

「至誠神の如し」は「誠心誠意尽くす心は神のように優れている」という意味だ。平井正修の『心がみるみる晴れる 座禅のすすめ』を読んで知った。そこに大きく頷きたくなることが書かれてあったので紹介したい。原文通りではなく自分のメモをそのまま記す。

とことん誠を尽くすことが生きていく上で最も大事だ。

誰かのため、何かのために、自分を殺して行動する。

立派に見えるが本物ではない。

「自分のため」が「人のため」になっているのが本物。


スポーツ選手がよく「応援してくれる人たちのために優勝したい」という。当たり障りがなく、そう言えば見ている側もよしよしと思う。常に感謝の気持ちを持ちそれを言葉では表すのはの良いことではあるが、「自分自身のために戦います」と言える者はいないのだろうか。実際に何事も自分のためにするものなんだから。自分に対して至誠であれば、自ずと誰かのためになるものだと思う。

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