薄茶点前 濃茶点前 炉 更好棚

掛物  室閑茶味清 しつかんにしてちゃみすがし
花   照葉  菊
干菓子 月世界
主菓子 山茶花

先週の炉開のとき、床の間の茶壺には網掛けがされていたが、今日は壺の正面と左右にそれぞれ違った結び方の紐が施されていた。正面は真、勝手付は行、客付は草の結び方だと教わった。「室閑茶味清」とは、静かな茶室でいただくお茶のなんと清々しことか、という意味で、私もすっかり好きな禅語のひとつになった。客にこのように思ってもらえるような茶を点てたい。道のりは遠い。

薄茶点前で私が選んだ茶碗は唐津焼で、それに絵付けをしたのは先生だった。何の植物か聞きそびれてしまったが、茶碗をぐるりと囲むように草が描かれていて趣のある茶碗なのでとても気にいった。炉の点前では新しく覚えることがたくさんあって、座る位置や道具を置く場所を正確に覚えなければきちんとした点前にならないと先生に教わった。確かにほんの少しのズレのせいで点前が決まらず、座り直すはめになる。内隅、外隅、建水と蓋置きの位置、袱紗を置く位置等々新しく覚えることが多かった。

濃茶点前は薄茶点前よりもすることが増えるので、足がじんじんと痺れてしまった。これが濃茶点前か!感激!難しいことに挑戦できる喜びを感じた。問答も増えていよいよ本格的に茶の道を進んでいく。これまでは先生に導いていただいて問答にも答えていたが、今後は自分でできるようにならなくてはならない。今日の問答は以下の通り。
お茶名は?/又玄でございます。
お詰めは?/小山園でございます。
お菓子の銘は?/山茶花でございます。

お茶入れは?/瀬戸でございます。
お茶杓の作は?/淡々斎碩叟宗室のお作で時雨でございます。
お仕覆のお裂地は?/紹鷗緞子でございます。
今日はちょうど雨が降っていたので、すぐに銘が思いついたが、裂地の種類はまだ良く分からないので、稽古の度に忘れないように覚えたい。

小間での点前は広間よりも緊張感が増して、少し恐ろしさを感じるほどだった。戦国時代の茶人は死ぬ気で茶を点てたり練ったりしたと言われているが、その気持ちがほんの少し理解できる気がした。亭主と客の距離が近いので必死になる。この緊張感をこれからも忘れずにいたい。


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