台子薄茶点前風炉 (竹台子)

昨日の稽古では入子点の次に台子薄茶点前を習った。夢の台子!先生が台子は宇宙だと説明してくださった。台子は陰陽五行を表していて、天板は天、地板は地、4本の柱は方角と四季を意味し、棚の中の道具がそれぞれ五元素(木火土金水)を表している。私の目の前に宇宙が広がり、私自身もその一部である。


茶室も陰陽五行に基づいていて、黒田宗光の『茶道の稽古場 役立つ100の知恵』に分かりやすい図が掲載されている。
「茶人たちは悟道の証しとして「宗」の字がつく名前(宗名)を授けられました。利休居士の宗名は「宗易」であることを考えるとき、「易」の思想が茶道の思索の世界を拓いたように思えます。」
茶道は全てのことに通じると言われている通り、この文章を読んだときに、あぁ、なるほど、と合点がいった。

さて、ドキドキの台子点前は杓立と火箸が加わり、茶碗以外の道具が全て竹台子の中に飾られた状態で始まる(茶碗は運び出す)。新しく覚えた部分を書き出してみたい。
  • 天板から棗を取るときは右横を持ち、左掌に乗せて半月に持ち直して水指の右前に置く
  • 棚から建水を両手で取り出し、左手で運び出したときと同じ位置に置く
  • 畳に両手をついてから、右手で杓立から火箸を取り出し、立てたままの状態で地板すれすれに這わせるように運び、台子の勝手付脇に置く
  • 右手で蓋置を取り出し左掌で扱って杓立の前に置く
  • 棗と茶杓を清めて茶碗を手前に引いたら、袱紗は右膝前に置く
  • 右手で柄杓を杓立から取り出して右手に持ち替えて構え、釜の蓋を開けて蓋置に置く
  • お仕舞いの挨拶の後にいつも通り茶碗と茶杓を清めて建水の上で袱紗を払う
  • 棗を水指右前に置き、三手で茶碗を棗の横に置き合わせる(本仕舞い)
  • 釜の蓋を閉めたら、左手をついて柄杓を杓立に戻す
  • 拝見の所望の後、蓋置を扱って少し奥に動かす
  • 右手をついて左手で火箸を取り、扱ってから右手で杓立に戻す
  • 水次を運び出したら、台子に対して平行に置く(普通は手なりに置く)
  • きれいな建水を運び出して膝前に置き、蓋置を扱ってから建水の中に入れ、両手で最初に飾っていたように置く

問答で茶杓の銘を「鈴虫」と言ったが、「虫の音」のほうが良いと先生に教わった。確かに「虫の音」はやわらかい響きがあって良い。銘にもひとつ工夫が要る。

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