盆略点前と風炉薄茶運び点前

2度目の稽古では、少し盆略点前をしてすぐに次の段階へと進んだ。もういいんだろうか?! 確かに盆略点前は子供の頃にみっちりと祖母に教わったので、多少忘れている部分はあってもさほど不安はなかったが、新たな気持ちで始めたのでまだまだするものと思っていた。茶杓を清める時の袱紗の持ち方や茶筅通しの手首の回し方など気をつけなければならないことがある。袱紗は手を揃えて少し丸みをつけてふわっと持つようにと教わった。練習を欠かさぬようにしたい。盆略点前といえば、鉄瓶だ。やかんとは違ってずっしりと重い。鉄瓶を五徳に置く際は、弦(つる)が横真っ直ぐになるように。

柄杓の扱いには鏡柄杓、置き柄杓、切り柄杓、そして引き柄杓と4種類ある。湯を汲んだ後、水を汲んだ後、茶を点てる湯を汲んだ後、釜に柄杓をあずける時はそれぞれあずけ方が異なる。なんとなく昔の記憶がよみがえってきたが、引き柄杓がうまくいかない。家に帰ってからやかんを釜に見立てて練習してみた。まだ手が美しくない。

柄杓の扱い方を習い、いよいよ薄茶平点前をした。水差しを茶道口の建付けに置いて真のお辞儀をする。神聖な茶室へと入って行くこの瞬間が私はとても好きで、いつもとは違う自分に出会えるような気がする。怠惰な私が最もシャッキリしている瞬間ではないだろうか。先生にご指導いただきながら、新しいことを覚えていく楽しさはなんとも形容しがたい。手順を覚えることは大事だけど、同時に細かい部分にも気を配らなくてはならない。先生に注意すべき点をその場で教えてもらいながら、ひとつひとつできるようになっていく喜びがある。

水指と蓋置と柄杓が新しく加わり、茶碗と棗と茶杓を置く場所も変わり、袱紗をチョキの指で挟んだり、まだ手順は怪しいが、次の稽古までに家にあるものを使って復習したい。建水を持って水屋に戻る時に左肘が曲がっているので気をつけないといけない。なんで曲がるんだろう。最初に運ぶ時は曲がっていないのに。他の方の点前では夏仕様の平水指が使われていた。色はターコイズブルー、内側には青海波の模様があって涼しさを演出している。割蓋の扱いは通常の水指と違っていて、なんだか玉手箱が開かれたようだった。

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