昨日は待ちに待った2ヶ月ぶりの殺陣講座へ行って来た。殺陣は戦うためのものではなく、歌舞伎の立ち回りに由来する芸であると最初の講座で先生に教わった。つまり演出であって、居合や剣道などの武道とは違う。時代劇で使われる刀は竹光と呼ばれ、実際に手すると見た目よりも軽い印象を受ける。めちゃくちゃ軽いわけではないが、女性が振り回すのも苦ではない。殺陣講師の多加野先生はとても小柄な女性だが、立ち回りをしている時はとても大きく見えて本当に格好良い。声がきれいで良く通り、大らかで親しみやすく丁寧な指導をしてくれる。
今回は帯の締め方(貝の口)、抜刀、納刀、五行の構え(中段、下段、上段、脇、八相)、前進の袈裟斬り、納抜刀十種の内の二本目を習った。刀を振ったときにひゅっと音が出ると正しくできていることになるが、今回私は全く音が出なかった。初めての方でもひゅんひゅん鳴っている方がいて凄い。それから私が苦手とするのが納刀で、あ、また逆や・・・の繰り返しでなかなか鞘に収まらなかった。家に帰ってすぐに100均のおもちゃの刀で納刀の練習をしてみた。鞘に刀を当てるときの手の向きが違っていた。刀の棟の方を鞘に当てないと左の人差し指と親指を切ってしまうことになる。
この講座では武士の所作や歴史的背景も教えてもらえるので、時代劇を見たときにこれまでと違った見方ができる。時代によって武士の精神も刀の扱いも異なるため、もっと勉強するとより時代劇が楽しくなるだろう。先生が昨日の講座について記事にまとめていらっしゃるので是非ご覧いただきたい。楽しい講座なので興味がある方は10月の講座を受けてみてはいかがだろう。
茶の湯は時代によっては武士と深い関わりがあり、政治の場に必要なものでもあった。殺陣を習うことで何か茶道と繋がるものがあるように思う。
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